花の値段が決まるまで
お花屋さんやネットショップで花が売られていますが、花の値段はどのような流れで
決まるのでしょうか?
生産者の立場から一消費者として考えてみる事にします

流通経路
 @ 生産者⇒(ネット販売・直売所)⇒消費者
 A 生産者⇒スーパー・大手花屋⇒消費者
 B 生産者⇒集荷(JA)⇒生花市場⇒仲卸し⇒買参人(花屋)⇒消費者
大別するとBつの経路がありますが、@の直接販売といえど市場価格を無視しては
販売価格は決められません
ここではBの生花市場を通じての経路を説明します
B生花市場を経由した価格
生産者⇒集荷(JA手数料・運賃)⇒生花市場(消費税・販売手数料10%)⇒ [仲卸し] 
    ⇒買参人(売買手数料・小売価格) ⇒消費者

例)
生花市場で40円でセリ落とされた花には、流通経費(運賃・売買手数料・消費税)が
    15円程掛かっています。
    花屋さんは、仕入れ値+販売経費+儲け=小売値になります
市場価格
市場価格はその時々の複雑な要素が絡み合って「セリ値」がつきます。

市場に入荷した花は、主に4つの流れで花屋さんの店頭に並びます。

生産者⇒生花市場⇒
  ネット販売(現在では生花市場が入荷量の半数は全国の買参人にネット販売します)
  予約相対(買参人が物日などの需要を見越して前もって予約をする取引)
  相対(買参人がセリが始まるまでに先取りする)
          これらはセリ値より高値になる事が多いです。
  セリ(残った花がセリに掛けられます。セリは相場の変動が激しいです)

セリで買えなかったり、小口の買いは「仲卸し」で仕入れます
品種・等級・産地によって価格が違う
スイートピーの等級はS・M・L・2L・3Lにサイズ分けされています
花の輪数で3P・4Pと表示されます

品種によっては価格差が大きいです・・・  お客様の人気にもよりますが、
             売れ残った時の「花持ちの良さ」で花屋さんの人気が違います。
同じ品種・等級でも産地によって価格が違います・・・サイズは産地がそれぞれに決めていたり
                        産地によって花の色合い・持ちが違うからです
相場について
相場とは
       欲しい人が花より多ければ相場は上がる、
       市場に花があふれているのに欲しい人が少なければ相場は下がる
       需要と供給曲線に基づいた、単純明快な構造です

物日(関東はモノ日・関西はモン日と呼ばれます)
       3月お彼岸 5月母の日・7月新盆・8月旧盆・9月お彼岸・12月年末を指します
       この期間は、普段の倍位の相場になります

天気・・・生産者・小売店共に天気には非常に左右されます

生産者・・・悪天候が続くと花が咲かなかったり、落蕾して出荷できません
       好天が続くと咲きすぎて(安値)前倒しになり、物日に品薄に(高値)なります。
花屋さん・・・雨などで予想したより売り上げがない・・・売れ残り次に仕入れが出来ない
これからの販売について
景気の低迷や輸入花の増加などで「花」の市場価格は低迷したままです
生産者も手をこまねいているだけでなく、自らネットショップを立ち上げたり、スーパーや
大手小売店と直接取引や直売所を作ったりと動きが活発になってきました

当花園でもネット販売14シーズンを経過しました。
生花市場は品質に対する要求が厳しいですが、それだけに市場で評価される
スイートピーを作る事が当花園の技術レベルを上げる事に繋がります
これからも生花市場への出荷は大事にしたいと思います